カシオ計算機株式会社は2023年1月から3ヶ月かけて、株式会社CURIO SCHOOLと共にZ世代(中高生)とカシオ社員がチームとなってアイデアを創発するプログラムを実施しました。
エンジニアを中心とした社員16人と中高生16人が4人1チーム(計8チーム)となって、3日間の集中ワークショップでアイデアを創発するとともに、3ヶ月かけてアイデアのブラッシュアップ&プロトタイプ制作を行いましたが、どのような狙いがあり、また成果があったのでしょうか。
カシオ計算機株式会社
技術本部 企画管理部
部長
高橋 英士朗
株式会社CURIO SCHOOL
代表取締役
西山 恵太
カシオ社員と中高生がチームとなってアイデアを検討している様子
CURIO 西山:中高生とカシオ社員がチームとなってアイデアを考えるプログラムを実施するに至った経緯や背景にあった課題をお伺いできたらと思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか?
高橋様:カシオは「創造貢献」を社訓にしています。自分の入社前になりますが1980年代、90年代は2週間に1回の頻度で製品をリリースするぐらい創造貢献を実現していたのですが、2000年代から数が減ってきました。それは成長分野に投資するという経営判断でデジカメや携帯電話に注力した結果、あまりプロダクトを出さなくなってきたのです。
しかし2010年代くらいからデジカメ市場が縮小し、携帯電話事業もいわゆるビッグベンダーに太刀打ちできなくなってきて、世の中にカシオのプレゼンスを示すものを届けられなくなってきたという感覚があり、新しいものをどんどん出していく、挑戦していくカルチャーをどうにかしていかないといけないという課題感をもっていました。
そのような背景のもとで今までの枠組みと異なる仕組みで「誰でもアイデアの発信者になれる」というカルチャーを創っていきたいと思い、普段関わりのない人=中高生と接点を持ち、彼らと対等にアイデアを考える機会を通じてその想いを実現できるのでは、という仮説でプロジェクトに至りました。
CURIO 西山:弊社に依頼した理由や経緯を教えてください。